オリジナルのガンダムの設定・3

 
【ストーリー】                                   
 
 人類が宇宙に移民するようになって半世紀が過ぎた。しかし、宇宙という新しい生活環境を手に入
れても人類がすることは何も変わらなかった。米欧連合NAEUは地球圏の統一を叫び、無人モビル
スーツ部隊による侵略を開始した。その圧倒的な軍事力の前に南米とアフリカは降伏を余儀なくされ
NAEUは大西洋連合国家AFの成立を宣言した。それに対して、アジア・オセアニア諸国はアジア
・オセアニア軍事同盟AOAを結成してAFへの対決姿勢を強めた。              
 二大勢力の対立が深まる中、AFの無人MS・ターレスを宇宙に打ち上げるジブラルタル宇宙基地
が所属不明のMSに襲撃される事件が発生する。直後に世界各地で地球解放戦線スパルタクスを名乗
る組織から犯行声明とAFへの戦闘開始宣言がテレビ放映された。               
 
 
 
 
 
 
【組織・国家】                                   
                                             
 地球解放戦線スパルタクス                             
 独自のMSを運用する謎の武装組織。世界各地のAFの軍事施設への襲撃を繰り返す。その正体は
AOAの独立特殊機動群だった。                              
 
 AOA                                      
 AFに対抗するために東ユーラシア共同体とオセアニア連邦が締結した北京条約で結成された軍事
同盟。                                          
 
 アサブ王国                                    
 砂漠と海に囲われた小国。AFの脅威にさらされている。                  
 
 AF                                       
 北米・中南米・欧州・アフリカを領土とする超大国。地球統一による恒久平和実現を名目に他国へ
の侵略を開始する。                                    
 
 
 
 
 
 
【MS】                                      
 
 XM−17S2 ガンダムレイヤー                         
 スパルタクスの汎用型MS。無人型ターレスをも凌駕する高機動性を発揮するが、そのために乗り
手を選ぶ機体になっている。各種オプションを装備することで空中戦・水中戦・砂漠戦・寒冷地戦・
熱帯地戦・大気圏突入と様々な状況に対応することができる。2008年だからレイヤー。    
 
 XM−18S3 ガンダムワスプ                          
 ガンダムレイヤーと同時期に開発されたMS。変形機能を有しており、特殊な装備なしに大気圏へ
の突入が可能。宇宙から大気圏に突入して目標を奇襲攻撃する戦術を得意としており、ロングライフ
ルによる長距離精密狙撃も可能だが、水中での活動は苦手としている。尚、形式番号はAOAのもの
である。                                         
 
 XM−14 ジャグワー                              
 同盟軍の主力MS。性能的には申し分ないのだが、無人MSには苦戦を強いられてしまう。だが、
無人MSが無力化されてからは、性能とパイロットの技量でAFとの戦いを優位にしている。戦闘性
能に特出したものはないが、コクピットの脱出機能を改良したことでパイロットの生還率が上がって
いる。飛行オプションを装備することで空中戦にも対応可能だが、空中での機動性はイマイチ。  
 
 XM−15 雷牙                                 
 同盟軍の水陸両用MS。奇襲上陸戦を想定した設計であり、水中戦は期待できない。主に特殊部隊
で使用される。                                      
 
 XM−16 武陣                                 
 同盟軍の空中戦用MS。人型ではなく、戦闘機に近い形をしている。空中での機動性は他のMSを
凌駕するが、武装は機体下部のビームライフルと機首の4連装機関砲のみと極めてシンプル。   
 
 MW−04 ハブリーズ                              
 アサブ王国が開発したMS。空中での機動性を重視した機体で、武装もジェネレーターの出力を推
力に回すためビーム兵器は一切無くマシンガンのみとなっている。ただし、カートリッジタイプのビ
ームライフルであれば使用可能(発射回数は少ない)。人型で量産されたMSではもっとも空中での
機動性が高く、AFのアサブ侵攻では無人MS相手に奮戦するが新型のヴァルガの前に敗退した。 
 
 AMS−19 レオン                               
 15年前にロールアウトしたAFのMS。量産性・操縦性・整備性に優れた名機で長期にわたりA
Fの主力機を務めてきた。AF以外の国でも運用されている。近年はさすがに旧式化が目立っている
ため第一線を退きつつあるが、それでもなお多数の機体が現役で頑張っている。なお、無人化された
MS第1号(実験機ではあるが)。                             
 
 AMS−21 ターレス                              
 レオンの後継機として開発されたMS。優秀な機体だが、採用後程なくして無人MSが実用化され
たため主力となることはできなかった。無人MSが無力化されてからは遅まきながら本格的に生産が
開始されたが、パイロットの技量低下のため性能を発揮する機会に恵まれなかった。       
 
 AMS−21A ターレス                             
 レオンによる実験で無人MSの実用化に目処が立ったAFは本格的に無人MSの運用を開始し、す
でに有人機として採用されていたターレスを無人機として改修することにした。有人機ではできない
無理な行動もできるため、同時期に開発された他の有人型新型機を一挙に戦力外にした。     
 
 AMS−22A ビスコ                              
 最初から無人機として開発された初のMS。無人型ターレスはその高機動性能と精密射撃で他国の
MSを圧倒したが、被弾した時の損傷は有人機と変わらなかった。そこで、AFはディフェンサーと
いうビームシールド発生装置を開発してビスコに装備することで防御力を飛躍的に向上させることに
成功した。                                        
 
 AMS−23A ヴァルガ                             
 ビスコに搭載されたディフェンサーはMSの火器に対して抜群の防御性能を発揮したが、正面にし
かシールドが展開できない、シールド展開中は自機の火器も無力化される、そもそもシールドの連続
展開時間が30秒と短いといった欠点があった。そのため、AFは機体表面に耐ビームフィールドを
発生させることで問題の克服を図った。防御はディフェンサーに劣るが、自機の攻撃に制限がない、
機体全面にフィールドが展開しているため死角がない、連続展開可能時間が30分と長めといった利
点がある。この装置を搭載したヴァルガはレオンを対象にした撃墜対被撃墜比率が15:1と圧倒的
な性能を示した。しかし、至近距離からの攻撃は防御しきれないという弱点(ディフェンサーは至近
距離からの攻撃にも対処ができる)があるため、相手によったら機動性が高いターレスよりも御しや
すい機体となっている。それでも、大抵の有人機は本機に接近するまでに撃墜されてしまうので、戦
場の支配者としてアサブ王国を崩壊させるなどの戦果を挙げた。無人MSの決定版ともいえる機体だ
が、無人MSはコンピューターによって動きが制御されているためウイルス攻撃に弱いという致命的
な弱点があり、その点を突いたスパルタクスの作戦ですべての無人機が可動不能となっている。  
 
 AMS−24Y ギストール                            
 ガンダムに対抗するためにAFが開発したMS。性能のみを追求した機体で限られた人間でしか乗
りこなすことができない。しかし、当時は無人MSの全盛期で有人機は必要ないとまで言われていた
時期でもあり、本機も必要性は無いと判断され放棄された状態になっていたが、無人MSが無力化さ
れAFが苦境に立たされると再び開発が続行された。しかし、開発の遅れが響いて実戦に投入された
のは最終決戦の宇宙要塞ラツワンギリーでの攻防戦だった。                  
 
 
 
 
 
 
【無人MS】                                    
 
 25年前に登場したMSは瞬く間に戦場の主役となったが、大抵のMSはコックピットが機関部の
近くに設置されており、機関部が被弾すれば脱出装置が作動する前にコックピットまでもが吹き飛ん
でしまう欠点があった。各国はパイロットを安全に脱出させる技術の開発に勤しむが、AFはそれま
でと逆の発想で人間を必要としない無人MSの開発を決定する。これが実用化されれば、兵士の損耗
率を下げることが期待でき、まさに理想の兵器ともいえる。しかし、無人MSに頼り切った戦術は兵
士たちの士気や技量の低下を招き、また無人MSには民間人を巻き添えにしないように戦うといった
機能がないため、多数の一般市民が犠牲になることもあった。一応、現場で指揮する有人機があるの
だが、それらが統率できるのは部隊単位であり個々の無人MSの行動まで把握しているわけではなか
った。そのため、無人MSが戦果を挙げるのと比例してAFに対する反感も高まり、被占領地域で抵
抗活動が頻発することになった。無論、無人MSをもってすればそれらを鎮圧するのは容易いことで
あり、同盟軍も敗北寸前に追い詰められたが、コンピューターウイルスによって無人MSが無力化さ
れると形成は一変した。無人MSが登場して数年が経過しており、その間にAFのMSパイロットは
中東戦争でイスラエル空軍に敗北したアラブ側の空軍並のレベルにまで技量が低下してしまっていた
うえに、数自体も大幅に減少していたのだ。しかも、同盟軍が脱出装置を改良してパイロットの生還
率を高めていたのに対し、AFのそれは従来のままであった。各地で敗北と撤退を繰り返したAFは
起死回生として宇宙要塞ラツワンギリーのハイパーキャノンによる地球狙撃作戦を実行するが、それ
はAFの評判を決定的に失墜させただけだった。                       
 
 
 
 
 
 
【人物】                                      
 
 ギル・トパーズ                                  
 ガンダムレイヤーのパイロット。AFの侵攻で両親を失って天涯孤独になっていたところをスパル
タクスに拾われMSの整備士となった。ガンダムレイヤーが完成すると同機の整備を担当することに
なったが、パイロットが事故死すると適性検査の結果臨時のパイロットにされてしまった。それ以前
は機械いじりが好きで友人もいなかったが、いろんな人と出会うことで人間的にも成長する。   
 
 ノイマン・ステンシー                               
 ガンダムワスプのパイロット。パイロットの先輩としてトパーズのお手本になろうと努力する。 
 
 アリサ・サンジェス                                
 アサブ王国の女王。24歳。温和で争いを好まないが、国の指導者として断固とした態度を示す一
面もある。AFが侵攻すると、当初は抗戦を決意するが国土が灰燼に帰すのを見て降伏を選択する。
その後は戦犯として連行された。                              
 
 アリーナ・サンジェス                               
 アリサの妹。18歳。徹底的な平和主義者でどんな理由であろうと武力を用いることを認めない。
AFの侵攻では最後まで話し合いによる解決を主張していた。戦争がAFの敗北で終結すると、独立
が回復したアサブ王国の元首となるが抗戦派だった妹と対立することになる。          
 
 アリス・サンジェス                                
 アリサとアリーナの妹。16歳。負けん気が強い性格で、AFの侵攻では最後まで抗戦を主張した。
降伏が決定してからはそれを良しとしない勢力とともに祖国を離れて同盟軍に加わる。戦争が終結する
と祖国に戻るが、すでに元首になっていた姉に反発して対立を深めることになる。         
 
 
 
 
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